文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

「16人」の政治行動を支持する。

「民主会派離脱」を宣言したために、テレビ、新聞、週刊誌などで、「単独比例選出の無能議員」とか「政治家としての明日はない」とか、散々、批判され、中傷され続けている「小沢系議員16人」だが、各方面からの様々な説得工作や批判、嫌がらせにも関わらず、その政治信念を貫いて、昨夜未明の衆院本会議を「集団欠席」したそうである。近頃、珍しい、勇気ある政治行動であり、あらためて、彼ら、「造反議員」の政治行動に支持を表明したい。「16人」の勇敢な政治行動が突破口となり、歴史を切り開くはずである。彼ら「16人の造反組」が大胆な行動に出られたのは、何故か。彼らに捨てるものがない「単独比例議員」という政界の最も深い深淵に生きる存在だからだろう。これはよく考えてみるべき問題だ。彼らこそ、政治的停滞を変革するべき使命を与えられた特権的存在だと言うべきかもしれない。資本主義社会の商品交換の論理に支配されている人間が、最終的には経済の論理に負けるように、現代の政治家たちも、政治の論理よりは商品交換の論理に、つまり経済の論理に負ける。だから、「ここ」という肝心な時に行動できない。付和雷同するだけだ。つまり、宗教的使命にも比すべき政治的使命というような非経済的論理で生きることはできない。それができるのは、彼ら「16人の弱小議員」だけである。彼らには、失うものがない。だからこそ強い。彼らこそ政治変革の主体として登場してきた特権的存在なのかもしれない。彼らは、「政界の」プロレタリアート」として、政治の「最も深い深淵」を覗いているからこそ強いのであり、「命懸けの飛躍」とも言うべき大胆な政治行動に一歩前へ、「踏み超える」(ドストエフスキー)ことが出来るのだ。ある意味では畏怖すべき存在なのかもしれない。彼らの今後の政治行動を見守りたいと思う。

■16人欠席「残念」=菅首相 時事通信 [3/1 04:19]


菅直人首相は1日未明、衆院本会議での2011年度予算案の採決を民主党渡辺浩一郎氏ら16人が欠席したことについて、国会内で記者団に「残念だ」と語った。

■「厳正に処分」(笑)だと? さっさと処分したまえ。出来るならば・・・。

■民主・安住氏「責任放棄だ。厳正に処置下す」 国民新・下地氏「今後の政局に大きな影響」
2011.3.1 07:20


 民主党岡田克也幹事長は1日未明、2011年度予算案の衆院本会議採決に欠席した16人について「国会議員として最低限の責任を果たしてもらえなかった。残念だ」と述べ、処分を急ぐ考えを明らかにした。国会内で記者団に述べた。安住淳国対委員長も「与党議員の責任を放棄した。厳正に処置を下す」と強調した。

 予算案の年度内成立が確実になったことについて、岡田氏は「ほっとしている。国民生活にとて良いニュースだ」と指摘。安住氏は「これで菅内閣も軌道に乗る。予算関連法案や社会保障と税の一体改革の問題などに積極果敢に取り組んでいきたい」と語った。

 国民新党下地幹郎幹事長は、16人の欠席で予算関連法案を衆院で再可決するのに必要な3分の2勢力の確保が一層困難になったとの認識を示し「今後の政局に大きな影響を及ぼすことになる。菅政権が安定した状況にないことだけははっきり分かる」とした。

ところが、今日(3/1)、その「処分」が、ほぼ決まったそうである。「16人」のリーダー格の渡辺浩一郎に対して、小沢一郎に対して下した処分と同じ「党員資格停止」を、他の議員に対しては「厳重注意」だとか。いやはや、もはや言うべき言葉もない。「厳重な処分」を言いながら、期待された「除名処分」も出来ず、実質的には何も出来ない執行部だが、いずれ自らが処分される日も近いだろう。と、ここまで書いてニュースを見ると、厳重注意を受けたはずの造反組の一人である高松和夫が、「菅直人こそ処分されるべきだ……」と、激しく吠えていた。思わず拍手喝采……。



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