文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

菅と亀井が激突。亀井氏が「正論」を言っているだろう? これで、菅直人総理の芽は、完全に消えたね。


 そもそも民主党の圧勝のように見えた先の衆議院選挙だが、それは民主党単独の力のしからしめるところではなく、そこへ来るまでに、小澤一郎氏ら民主党幹部が、どれだけ国民新党社民党新党大地、その他の少数野党との選挙協力に腐心し、それに呼応する形での彼等の協力・支援があったからこそ、「民主党ブーム」とも言うべき「なだれ現象」を引き起こすことが出来たのだが、菅直人氏を初めとする民主党の都市部の議員達は、それを知ってか知らずにか、小泉政権時代の「構造改革一派」も顔負けの「民衆イジメ」「地方イジメ」の悪政を、我が物顔にやりちらし、国民新党社民党との選挙協力や連立政権も、いつでも解消出来るかのように強気に振舞っているが、そうしたマスコミに煽られた結果としての強気の振る舞いが、やがて民主党を内部から腐敗・堕落させていくことになるだろうことは確実である。沖縄米軍基地移設問題での岡田克也外相の沖縄県民に対する冷酷無残な態度を見て愕然としたところに、今度は、菅直人氏が、「基本政策閣僚委員会」の席で、民主党内閣で活発に動く亀井静香氏の日頃の「勝手な振る舞い」(マスコミ報道)に激怒し、「面罵」したらしいというニュースに、「菅さんよ、アンタは何か勘違いしているんじゃないの、怒りを向ける相手が違うだろう」と思わないわけにはいかなかった。亀井氏が、激突直後のインタビューで「言っちゃー、いけないことを言ったので注意した」と語っていたが、その通りだろう。そもそも、「2009年度第2次補正予算案」を初めとする連立政権の「経済政策」は、完全に国民新党の路線を進むしかないことは火を見るより明らかだろう。それとも、菅直人よ、民主党の基本方針通りに、小泉自民党時代の「超緊縮財政」も顔負けの構造改革路線で突き進む覚悟があるのか。日銀の金融緩和という金融政策だけで、この不況を乗り切れると、本気で思っているのか。結局、民主党政府は、「亀井路線」とも言うべき「超大型補正予算」「2010年度大型予算」を組み、積極的な「財政出動」路線に転換するしかないだろう。それに対して、選挙前から経済政策通を気取り、「私に任せなさい」と大見得を切っていた藤井財政大臣や野田副大臣に、どんな秘策があるというのか。藤井財政大臣は、今や経済運営にはお手上げで、酒に逃げてウサ晴らししているという話だが、国民は酒に逃げるわけには行かないだろう。藤井氏も、岡田氏と同様に、もう政界を引退するしかないと僕は思うが、どうだろうか。ところで、現に、民主党連立政権は、郵政改革にしろ沖縄米軍基地問題にしろ、完全に国民新党社民党ペースで進んでいるわけで、たとえば沖縄米軍基地問題では、社民党福島瑞穂氏だけではなく国民新党下地幹郎氏の活躍も目立つが、民主党の連中は何をしているのだろう。民主党内部に、安保政策の基本理念や原理原則がなく、「安全保障問題とはアメリカの顔色を伺うことである」と思っているらしい自称「安保政策通」(安保マフィア?)氏等が右往左往するだけだから、当然の結果と言っていい。菅直人氏が怒るべきは、不甲斐ない民主党の閣僚達だろう。それとも、まったく出番のなくなった菅直人氏は、亀井静香氏や福島瑞穂氏の活躍に嫉妬しているのか? 「ポスト鳩山」が囁かれ始めた今日、この頃だが、これで、菅直人総理の芽は、完全に消えたね。


イラ菅」大爆発、2次補正巡り亀井氏に



 2009年度第2次補正予算案に盛り込む新たな経済対策を了承した8日午前の基本政策閣僚委員会で、経済対策の財政規模の拡大を強く求めてきた国民新党代表の亀井金融相に、民主党の菅国家戦略相が怒りを爆発させる場面があった。


 菅氏は、先週末の同委員会への亀井氏欠席によって経済対策の閣議決定が8日にずれ込んだことを批判。そのうえで、日本郵政社長に斎藤次郎・元大蔵事務次官を起用した件を蒸し返し、「事前に聞いてなかった」と不満をあらわにした。

 さらに、「(社民党が重視する)沖縄の(普天間飛行場移設)問題や、(国民新党が望んだ)郵政株式凍結法など、それぞれの党の最重要政策は尊重してきているはずだ」などと怒りをぶちまけたという。

 連立維持を優先し、民主党は社民、国民新両党に配慮を重ねているのに、対する両党は「連立」を盾に要求ばかり――。かつて「イラ菅」と呼ばれた菅氏だけに、堪忍袋の緒が切れたようだ。

(2009年12月8日14時00分 読売新聞)



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