文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

「仕分け」の仕掛け人・加藤秀樹(シンクタンク「構想日本」代表)は第二の竹中平蔵である。


「官僚主導から政治主導へ」という勇ましい掛け声とともに、国民の期待を担って登場した前原国交大臣を初め、各大臣のデビューは華々しいものだったが、一ヶ月、二ヶ月と経つうちに、当初の大臣たちの元気は何処へやら、具体的な政策実行ということになると、亀井静香金融・郵政大臣を除いて、現地住民や業界、そして沖縄、米国からの批判や圧力、あるいは恫喝の前に右往左往するうちに、すっかりメッキが剥げ落ち、元の木阿弥と化しつつあるのが鳩山内閣であるが、そうした落ち目の鳩山内閣を救ったのが、「小泉・竹中構造改革」を模倣・反復でしかない「事業仕分け」のパフォーマンスであったと言っていいかもしれない。しかし、言うまでもなく、この「事業仕分け」というパフォーマンスは、「官僚たたき」、「既得権益たたき」、「無駄の洗い出し」・・・という点で、国民大衆の溜まりにたまった不平不満と怒りの捌け口としては有効だったかもしれないが、しかし肝心の国民経済の建て直し、つまり景気回復という点になると、「百害あって一利なし」であったというよりも、むしろ大不況への扉を開いた取り返しのつかない愚行であったと言っていい。さて、この「事業仕分け」というパフォーマンスを裏で仕切ったのは、刷新会議事務局長に推挙されたシンクタンク構想日本」代表で、大蔵省出身の加藤秀樹であった。誰が見ても明らかな「小泉・竹中構造改革」の残党であるフェルドマンや川本裕子を「仕分け人」に選んだのは加藤秀樹であることから見ても、加藤が何をたくらんでいるかは一目瞭然だろう。加藤秀樹こそ「小泉・竹中構造改革」一派の残党である。そして仙石、枝野、レンホー等は、民主党内の反小沢一郎グループであり、民主党内の「小泉・竹中構造改革」一派とも言うべき連中であり、いうなれば加藤の手先である。政局や景気に敏感な小沢一郎亀井静香というような老練な政治家たちが、「仕分けチーム」の構成や運営に横槍を入れたのは、当然だろう。僕は、当初、「加藤秀樹・刷新会議事務局長」という「人選」が唐突に見えたのだが、それは僕が知らなかっただけで、実は、前々から準備されていた予定通りの「人選」だったことが、今になると分かってくる。つまり「事業仕分け」の発案者が加藤秀樹であり、加藤は、かなり以前から民主党だけでなく、「事業仕分け」を売り物に自民党地方自治体の政策立案グループに深くくいこんでおり、民主党との間でも、この「事業仕分け」をめぐる勉強会を重ねたうえで、民主党マニフェスト創りにも関っていた。おそらく小泉純一郎政権に深く食い込んで、「小泉構造改革」なるものを演出し、暴力的に実行に移す役割を果たした竹中平蔵と同じ役割を、鳩山民主党政権で果たそうとしていると言っていい。言い換えれば、これは、鳩山首相もまた、日本経済を奈落の底に突き落とした小泉純一郎元首相と同様に、経済政策を一民間人に丸投げしようとしているということだろう。「政治主導」とは名ばかりで、鳩山内閣においても、経済政策の運営の主役は財務官僚や財務大蔵官僚上がりの民間人であって、「政治家不在」であり、参画していたとしても政治家の影は薄い。ともあれ、鳩山内閣は、官僚上がりの怪しい一民間人エコノミスト(加藤秀樹)に、日本国民の将来と命運を託すつもりらしいことが、はっきりしたと言っていい。それにしても、政治家も国民も、竹中平蔵で懲りたはずではなかったのか。またも怪しい一民間人エコノミストの「トンデモ経済学」に振り回されるとは、日本の政治家たちの堕落はいつまで続くのか。経済政策の立案と実行を、官僚上がりの怪しい一民間人エコノミストから、常に選挙民と対話し、国民の痛みを知る亀井静香小沢一郎のような、政治家らしい政治家の手に取り戻せ。






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加藤秀樹とは何者か?

asahi.com
刷新会議事務局長、加藤秀樹氏を起用へ 仙谷担当相
2009年9月24日19時6分
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 仙谷由人行政刷新担当相は24日、行政刷新会議の事務局長にシンクタンク構想日本」代表の加藤秀樹氏(59)を起用する方針を固め、関係者に伝えた。民主党NPOとの連携を強めており、政治主導の観点から予算編成にも関与を求める考えだ。鳩山首相が帰国する26日以降、正式に発表する予定。

 仙谷氏は今月中にも同会議を発足させるため、主要メンバーの人選を進めている。加藤氏とは先週会い、公益法人の廃止など、行政刷新会議が取り組む今後の作業について意見交換したとみられる。

 加藤氏は73年に旧大蔵省に入省。証券局、主税局などを経て97年に構想日本を設立した。06年からは東京財団の会長兼理事長も務めている。

 構想日本はこれまで、無駄な事業を洗い出す「事業仕分け」を提唱してきた。政治家や市民が役所の担当者と個別の事業について議論し、必要かどうかを判定していく手法で、これによって総予算の1割以上が削減可能とされる。構想日本は橋本内閣での省庁再編以降、全国の自治体の事業仕分けを主導し、公益法人制度改革三位一体改革にも深くかかわってきた。

 一方、政権内には加藤氏が自民党にも協力的だったとして、起用に慎重論もある。

加藤秀樹が関係者に送ったメール

行政刷新会議事務局長を引き受けるに当たって」

                      構想日本代表 加藤 秀樹
――――――――――――――――――――――――――――――――

 この度、政府の行政刷新会議の事務局長職をお引き受けすることに
なりました。

 行政刷新会議の仕事を、「事業仕分け」の手法を使って成果を上げて欲しい
ということで、引き受けました。構想日本が、今まで7年間取り組んできた
事業仕分けの実績が、社会的に認められた結果と言えると思います。

 当面は、事業仕分けを通じて4兆円の財源を今年度中に捻出することに
注力していくことになります。本来ならば半年から一年かけて準備に要する
ところを、数ヶ月で行わなければならず、極めて大変なことですが、精一杯の
努力を致します。

 しかし、事業仕分けの目的は決して歳出カットだけではありません。ひとつ
ひとつの予算の背後にある、国と地方、または官と民を巡る制度や組織にこそ、
根源的な問題があることが見えてくることが、最大の意義なのです。最終的には
行政刷新会議として、行革や地方分権につながる仕事を遂行していきたいと
思っています。

 事務局長職は激務ではあると思いますが、非常勤であり、構想日本代表
としての活動も従来通り続けて参りますし、当然、構想日本としても、これまで
通り、様々な分野での政策提言やキャンペーンを行っていきます。今後とも
構想日本への益々のご支援のほど、どうぞよろしくお願い致します。

構想日本代表 加藤 秀樹

■「野依さんは非科学的だ」と刷新会議・加藤事務局長が反論

事業仕分け>「野依さんは非科学的だ」 刷新会議・加藤事務局長が反論
11月27日11時22分配信 毎日新聞



 行政刷新会議加藤秀樹事務局長は26日、ノーベル化学賞受賞者の野依良治氏が、科学技術関連予算の削減を批判したことに対し「(仕分け人は)誰一人として科学技術、研究を否定していない。野依さんは非科学的な人だ」と批判した。加藤氏が代表を務めるシンクタンク構想日本」が東京都内で開いたフォーラムで発言した。

 野依氏は25日「科学技術は日本が国際競争を生きるすべであり、国際協調の柱。削減するのは不見識」と指摘。加藤氏は「世界最高レベルのコンピューターを作る科学者を育てることは否定しない。だが、1000億円超のお金を使うことがいかに間尺に合わないか。(仕分けの議論を)見も、聞きも、知りもしないで『不見識』と言うのは、非科学的」と反論した。【谷川貴史】