文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

菅義偉とは何者か?

全国の郵便局長を主な読者とする業界新聞で、「通信文化新報」という名の新聞があるが、実は、その新聞編集部から原稿依頼があり、三回に分けて、「郵政民営化」批判、ないしは「竹中経済学」批判を書かせてもらうことになった。ところで、「郵政民営化見直し」「かんぽの宿疑惑」等の、いわゆる「小泉・竹中構造改革」の本丸と位置づけられるところでのスキャンダルの発覚は、麻生太郎内閣の政治的テーマになりかけていたが、再びここに来て、鳩山総務大臣の必死の努力にも関らず、ある強力な政治勢力からの抑圧とブレーキがかかりつつあるようであるが、その中心にいるのが、自民党選挙対策副委員長・菅義偉氏であることは間違いない。自民党の一部が選挙対策として打ち出そうとしている「世襲議員制限論」でも、菅義偉氏は、圧倒的多数の自民党内の世襲議員たちの反対にもかかわらず、平然としてその政策を推し進める中心人物としての言動を繰り返しているが、それをを見ていると、とても菅義偉氏一人の単独行動とは思えず、菅義偉氏の背後に、何か大きな政治勢力が控えており、その政治勢力の威光をバックに菅義偉氏が動いていることは明らかであるように見える。というわけで、「郵政民営化見直し」「かんぽの宿疑惑」等の関連性だけではなく、最近の麻生内閣の政治的生き残りを賭けての必死の攻防との関係を含めて、あらためて「菅義偉という政治家」の言動に注目しておく必要があると思う次第である。そこでまず考えられるのは、菅義偉氏と竹中平蔵氏との関係である。直近のことで言えば、西川義文・日本郵政株式会社社長の「続投」問題で、西川追放を公言していた鳩山総務大臣の前に立ちはだかり、「西川続投」を強引に進めようとしているのが菅義偉氏であり、今のところ、菅義偉氏のペースで事態は推移しつつあると言うべきだろうが、それを麻生官邸も半ば認めているような雰囲気だが、これは菅義偉氏が、麻生太郎内閣総理大臣の意向を受けているからというよりも、麻生官邸も渋々認めざるを得ないような政治的圧力を、麻生内閣が加えられているということではないかと思われる。つまり、菅義偉氏は、竹中平蔵氏の意向を受けて行動していることは間違いない。竹中平蔵の背後には、小泉純一郎元総理だけではなく、アメリカの影がちらついている。麻生官邸が恐れているのは、おそらく竹中平蔵小泉純一郎氏等ではなく、そのバックにいるアメリカ資本である。竹中平蔵小泉純一郎の両氏が政界を引退した今、アメリカ資本の代理人役を勤めているのが菅義偉氏ではないのか。竹中平蔵氏が総務大臣を辞職し、政界からもあっさり引退した後、2006年9月、総務大臣に就任したのが菅義偉氏であった。おそらく菅義偉氏は、竹中平蔵氏の「政治的後継者」として期待されつつ総務大臣に登用されたと見て間違いない。元早大教授の植草一秀氏は、ブログhttp://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/post-88f5.htmlでこう言っている、「菅氏は2006年9月に総務相に就任し、翌2007年3月に日本郵政公社総裁の生田正治氏を解任している。生田氏を排除して、西川氏による日本郵政公社支配を生み出した。西川氏は日本郵政公社総裁職を兼務したのちに、2007年10月に発足した持株会社としての日本郵政社長に就任した。」「日本郵政はこれまで指摘してきたように、財界による日本郵政私物化を絵に描いたような人事を実行した。日本郵政プロパー職員、日本郵政サービス利用者、生活者が取締役に一人も登用されない、異様な姿での出立であった。また、日本郵政公社時代の日本郵政保有不動産のバルク売却の不透明性も表面化している。旧郵政公社時代の所管大臣が竹中平蔵氏と菅義偉氏である。」と。われわれは、あらためて菅義偉氏と竹中平蔵氏のつながりについて考えてみるべき時に来ている。何故、たたき上げの政治家である菅義偉が、小淵派、加藤派、古賀派と、派閥の親分にその都度逆らいつつその時の政治権力の主流側に擦り寄り、その代わり派閥を転々としながら、急速に力をつけて来たのか。「万景峰号」寄航問題での安倍晋三との出会いが、菅義偉氏の政治的パワーの源泉となっているのだろうが、これは、同じく北朝鮮問題で安倍晋三氏に取り立てられた現内閣副官房の漆間某と同様な政治的経歴と言っていい。ということはい、菅義偉氏の周辺には安倍晋三氏、漆間某氏等、要するに麻生政権に巣食う、アメリカ政財界権力と通じている「秘密警察」ならぬ「公安政治グループ」も控えているということだ。何故、菅義偉氏が、ここに来て、「郵政民営化見直し」「かんぽの宿疑惑追及」「西川続投/追放」という過熱気味の政治的テーマの主導権を握る中心人物として、まだ当選四回、しかも「選挙対策副委員長」にすぎないもかかわらず、政局の主役として登場してきたのかが、わかろうというものだ。


菅義偉とは…ウイキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%85%E7%BE%A9%E5%81%89



★人気ブログランキング★に参加しています。一日一回、クリックを…。ご支援、よろしくお願いします。尚、引き続き「コメント」も募集しています。しかし、真摯な反対意見や反論は構いませんが、あまりにも悪質なコメント、誹謗中傷が目的のコメントは、アラシと判断して削除し、掲載しませんので、悪しからず。
人気ブログランキングへにほんブログ村 政治ブロへ