文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

日本の検察は「後進国並み」?


誰が考えても分かることだが、東京地検特捜部なるものが、田舎芝居的な派手なイデタチで、「正義の味方」ヅラしつつ、「忠臣蔵」の赤穂浪士気取りで動く時には、それなりにタイミングというものがあるだろう。よりにもよって、遅くとも半年以内に衆議院の解散・総選挙があり、そしてその結果、政権交代が確実視されている今、さらに言うならば、国会で、麻生政権の景気対策の目玉である「定額給付金」法案が可決する日の前日、世間の目が国会や政界の動向に集中している時に、その緊張していた空気をぶち壊すかのように、突然、闇から検察なるものが躍り出てきて、次期総理ともなるかもしれない、いわば現在の政界の中心人物の秘書を逮捕するという、国民を驚愕させるようなアクションを起こしたわけだが、この荒っぽい検察の暴走振りを見て、日本の検察も、後進国並みだな、と思ったのは僕だけではあるまい。元首相の田中角栄が逮捕された時、江藤淳先生が、「先進国なら、一度、国家のトップに立ったような人間を、いかなる理由があるにせよ、逮捕するべきではない。」と言っていたことを思い出すが、あの時、米国権力の力を借りて、検察を動かし、政敵であった前首相を逮捕したのは三木武夫という、たまたま突然の田中退陣で首相の座につくことになった、国民的にはまったく不人気の首相であった。僕は、日本の政治の堕落は、政敵を、検察や米国権力を使って、逮捕、起訴するという後進国並みの報復政治に由来すると思っているが、それを、つまり検察や米国権力を使って、政敵を逮捕、起訴するという後進国並みの報復政治的な手法を乱発したのが、小泉政権であった。報復は報復を生む。今、政権から離れた小泉純一郎氏が、『かんぽの宿疑惑』で、あわや逮捕されるのではないか、という窮地に追い詰められているのは、「報復は報復を生む」という報復政治の連鎖によるのであって、身から出た錆とでも言うしかあるまい。ところで、検察とは言っても、これまで多くの「国策捜査」に手を染めてきたことを知っている国民は、今や誰も、検察なるものを「正義の味方」とは思っていない。むしろ、自民党や官邸の、あるい米国政府権力の意のままに動く怪しい権力機構、ないしは暴力装置と思っている。その時の政治権力と結託した「検察という暴力装置」の存在が、国民監視の中、飛んで火に入る夏の虫のごとく、無残に露呈したのが、今回の「小沢秘書逮捕事件」における検察の動きだったと言えよう。麻生政権も、総選挙を目前に政敵やその関係者を逮捕して政敵の政治生命を潰そうと画策する、という後進国並みの検察・公安政治、つまり小泉政権の悪習を模倣して、ミエミエの「国策捜査」に手を染めるようでは、小泉純一郎氏や竹中平蔵氏を批判できないだろう。




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