文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

逃げたマンガ右翼に未練はないが……(笑)。マンガ右翼・小林よしのりは、何故、逃げたのか?

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小生が「月刊日本」に発表した「沖縄集団自決裁判」論文に対して、「ゴーマニズム宣言」で、「おりをみて大反撃する……」とかっこよく宣戦布告をしたものの、よく調べてみたら、「こりゃー、かなわん」というわけで、次の週にはあっけなく逃走宣言……という恥ずかしい大失態を演じたマンガ右翼・小林よしのりが、このままじゃ、あまりにもみつともないと思ったのか、こっそりと、「沖縄集団自決裁判」の判決に「大反論」(笑)を試みている、わすが二ページの緊急特集記事を見つけた。しかし、大反論とはいいながら、その論調の弱弱しいこと……。しかも裁判に負けたとたんに、どちらかと言えば仲間だったはずの裁判闘争の仕掛け人や、原告側の元軍人、弁護士、応援団にまで八つ当たり。元軍人による「名誉回復」裁判そのものが間違っている……、「『沖縄ノート』に関する名誉毀損裁判は、まず右派がイデオロギーや運動のためにやっているのではないかとという点に疑問を感じる」……、「むしろ梅澤隊長が本当に名誉を回復したいと願うならば、『沖縄ノート』の元資料となった『鉄の暴風』(沖縄タイムス社)を訴えるべきだ」……、そして挙句の果ては、「そもそも、右派なり保守派なりが歴史認識を裁判によって決着させること自体がおかしい」……と、完全な裏切り発言。おいおい、気でも狂ったのか。それは、こっちのセリフだろうが……。こっちのセリフをまるごと全部、そのままパクッてどうするのよ。というわけで、これまでの、威勢のいい、言いたい放題の、スカッとした、いわゆる小林よしのりの「沖縄論」や「集団自決論」は、今いずこ……。「小林よしのり集団自決論」の基本概念だったはずの、自決したのは家族への愛からだという「家族愛」論も、集団自決は沖縄特有の共同体の「しがらみ」によるものだという「同調圧力」論も、「全体主義の島」論も、何処にもない。代わりに登場したのが、「わしは沖縄戦や集団自決の真実だけを知りたいと思っている。いわゆる右派の日本軍無謬論にも、サヨクの沖縄無謬論にも立ちたくない……」という毒にも薬にもならない、責任回避の「中立論」。おまえは永世中立国・スイスかって……(笑)。まことに逃げ足の早い、卑怯で、だらしないマンガ右翼である。これでは、曽野綾子のように、ひたすら沈黙を護り続け、嵐が通り過ぎ、世間が忘れてくれるのをジッと待ちつつ、何を言われようと一切反論も反応もせずに、死んだ振りをして黙っていた方がよかったのではないか、と同情したくなるというものだが、その記事は、もちろん、誤字誤読の見本「罪の巨魁」を放置したまま、こっそり訂正して知らん振りしている、良心的な誤植雑誌「サピオ」最新号(2008/4/23号)に掲載されている。曰く、「緊急発言……裁判官の『無知』、そして大江健三郎氏と朝日新聞の詭弁……」、「これが間違いだらけの集団自決をめぐる『沖縄ノート』判決(3月28日)の正体だ」……。タイトルや見出しはなかなか威勢がいいのだが、前述のように、中身は「愚痴」と「八つ当たり」と「言い訳」ばかりで、小林よしのりの哀れな「惨敗宣言」としてしか読めない代物である。これでは、自ら宣戦布告しておきながら、恥も外聞もかなぐり捨てて、翌週には、あっさりと撤退宣言を出し、お笑いで誤魔化しつつ論争から逃げるのも仕方ない。しかしそれにしても、裁判惨敗の結果を見て、「右派」や「保守派」に八つ当たりして見せるとは……。「沖縄集団自決裁判」を鉦や太鼓を鳴らしてはやし立てた「右派」や「保守派」って、小林よしのり自身のことだろう。こういうのを自虐史観とか自虐趣味とかいうのではないのか。しかし、こんなミジメな醜態を曝け出さなければならないとは、小林よしのりも堕ちたものである。ところで、「サピオ」と言えば、判決を前に、大江健三郎本人が法廷に登場し、被告人証言を行った昨年末、大江出廷に合わせて、『ある神話の背景』の作者・曽野綾子と、新進気鋭の馬鹿ウヨ・池田信夫(http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/5293d396b69a6498f9edb72581480fc4)との緊急対談を前後二回に分けて行い、さらに大江証言直後には、井沢元彦とかいう歴史に弱い、怪しいトンデモ歴史作家まで動員して、大江健三郎批判を大々的に展開したわけだが、それなら、判決後にも、「曽野綾子池田信夫緊急対談」を初めとして、同じように大々的な特集でも組むのかと思ったら、ナシのつぶて……。いっさいスルー。「大江全面勝利」という判決と、いわゆる「罪の巨魁(巨塊)誤植騒動」が、よほどショックだったのだろう。曽野綾子、池田ナニガシ、井沢ナニガシ……等、影も形もない。みんな、何処へ、行ったのだろうか。みなさん、売れっ子だから、執筆に忙しくて、「沖縄集団自決裁判」などに関わっている暇はないのだろうか、なんてのはすべて嘘で、結局、みんな一斉に、ヤバイと直感して早々と「トンズラ」したのである。最後に取り残されたのが、場所柄も、自分の頭の程度もわきまえず、不勉強のまま、「村中でいちばんいい男」気取りで、大見得を切ってしまったマンガ右翼・小林よしのりだったというわけである。それにしても、宣戦布告した翌週にはもう逃走宣言……なんて大失態を演じて、引っ込みが付かなくなったギャグ漫画家って気の毒だよなー。お願いだから、中大国文科卒で頭の悪さが天下に暴露されたアシスタントのトッキー等を道連れに、事務所の壕で、集団自決だけはしないでくれよ。それじゃー、マンガにもならないからな。(続く)にほんブログ村 政治ブログへ