文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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「松岡農相謀殺事件」を忘れるな!!!!

例によって、選挙前ということでヤラセくさい大事件(笑)の続発で、松岡謀殺事件は忘れられようとしているが、松岡謀殺事件こそ原点である。忘れてはならない。この松岡謀殺事件の背後に何があったのか。以下に引用するのは、「オフィスマツナガ」ブログの古い記事だが、あらためて読み直してみると、この松岡謀殺事件の背後の闇の深さが分かってくるのではないだろうか。松岡某や山崎某を口封じすることによって、事件の舞台であったはずの「緑資源機構」のスキャンダルは闇にほほむられ、めでたく解体も決定し、安倍や青木は、参院選挙対策に忙しいようだが、「松岡事件を忘れるな!!!」と言っておきたい。

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2007年06月02日
【政治】
松岡利勝農水大臣の自殺・・・辻野記者レポート


「どうも松岡農水大臣に何かあったらしい。松岡事務所で何か騒ぎがないか見てもらえないか」
 5月28日12時過ぎ、第一議員会館2階の野党系議員事務所へ大手新聞記者から電話があった。
 連絡を受けた秘書は急いで第一議員会館204号室へ様子を見に行った。新聞記者らしい人物が2人ぐらい松岡事務所の様子を窺っていたが、「何もなさそうだ」と帰っていた。

松岡農水大臣が自殺を図り、心停止の状態」
 MHKが1時のニュースで報道したから大変。松岡事務所前には15〜6人の記者が集まってきた。
 結局、松岡農水大臣は赤坂宿舎から慶應病院へ運ばれても息を吹き返すことなく午後2時に死亡と判断されたのである。
 現職の大臣が自殺したというのは戦後初めての事とあって、永田町は大騒ぎ。
「何で死んだのか」
何とか還元水の事務所経費問題?」
「いや、緑資源機構の談合事件ではないか」
「ヤクザがらみ」
 など、など松岡利勝農水大臣を取り巻く「色々な問題が一機に吹き出してきた」ようだ。

「松岡から悪を取ったらないも残らない」
 元熊本県警本部長が言うように、熊本県では悪名を馳せてた。
 松岡農水大臣は声これまでにも鈴木宗男代議士が逮捕された「やまりん事件」や「ハンナン事件」等に名前が挙がっていたし、1990年の初当選以来、運動員の選挙違反は数知らず、逮捕か連座制で議員の地位も吹っ飛びそうなことも度々あった。
 それでもしぶとく生き残り、ついには06年に安倍政権誕生と共に農水大臣に就任したのである。
あいつだけは閣僚にしてはいけない」と言われ続けてきた人物の一人だったのに・・・。
 まさに執念の農水大臣就任でもあった。
 だが、農水大臣になったのが仇だったのか、大臣の首を取れとばかりにマスコミが農水大臣の周辺を調査したのは言うまでもない。



 大臣就任早々、出資法違反容疑の会社から100万円のパーティ券購入、女性問題等が続出。
 地元でもヤクザがらみの産廃問題、砂利利権、バイオ利権などが噂されていた。
 また、松岡事務所は利権の巣。何か公共に参入しようとすれば必ず献金やパーティ券を買わされる。それでも仕事がないよりマシだと後援者の中では「必要悪」のような存在だったそうだ。
では、本当に首をくくった原因は何だったんだろうか。
「色々な悪事がばれそうになったのもあるが、何と言っても公取が摘発し東京地検が動き出した緑資源機構談合事件ではなかったか」

 東京地検特捜部は5月24日、25日に緑資源機構の元理事や天下り会社などの関係者6人を逮捕すると共に関係先を家宅捜査したのである。
 特に松岡農水大臣への致命傷となりそうなのが「阿蘇小国郷建設事務所」への家宅捜査であったようだ。
 農水省は2001年度から森林と農用地を一体的に整備する「特定中山間保全整備事業」を策定し、事業主体は独立行政法人緑資源機構とした。
 事業対象は熊本県の「阿蘇小国郷区域」と島根県の「邑智西部区域」でそれぞれ154億円、120億円の予算が付いている。
 松岡農水大臣は「阿蘇小国郷区域」の事業に地元の後援土建企業14社を参入させていおり、2005年までの3年間で1300万円の献金をしているのだ。
 また、摘発された公益法人コンサルタント会社から850万円の献金も受けていた。
構造は簡単。
 「土建業者ー松岡農水大臣への献金緑資源機構へ斡旋?ー土建業者へ発注という絵に描いたような図式が透けて見えるのだ。
 松岡農水大臣は農水・林野畑一筋。副大臣や現職農水大臣として農水利権は一手に握っていた。
 場合によっては「あっせん利得罪」、「斡旋収賄罪」などの適用が可能な事件である。

「まだこんな事をやっていたのか」と呆れているのは渡部恒三民主党最高位顧問だ。
「10年くらい前までは農業、建設などは大票田でいろんな談合があったものだが、いまだに緑資源公団のように幹部が土建業者に仕事を振り分ける様なことをやっているとはねえ」
 
 林野分野というのは非常に予算も少なく人間関係や業者も狭い世界。
「林野一家」という言葉があるように業界保護や林野庁OBの就職斡旋もあって談合・仕事の振り分けを人知れず脈々とやってきた。
 それが公正取引委員会の摘発で一変。談合摘発のターゲットになったのである。
緑資源機構関係者の逮捕で松岡農水大臣の逮捕がありそうだ」
 と永田町では噂されるようになった。

「国家議員には国会開会中、不逮捕特権がある。まして現職の大臣を事情聴取するのは大変。だから、6月23日の国会閉会後は事情聴取か?もしくは7月22日の参議院選挙投票日後に逮捕か。いずれにしても松岡は逃げ切れないよ」
 という噂。
 
 それを薄々知っていたのか金子一義衆議院予算委員長は
松岡農水大臣は国会閉会後に大臣を辞職した方がいい」
 と自民党のほとんどが思っていたことを口に出した。
 こういった松岡包囲網で松岡農水大臣も「辞任したいのだが・・」
 と同僚議員に漏らす場面もあったという。

松岡農水大臣もあれもこれもそれもなど悪事の足し算に『贈収賄』という身に降りかかった目前の逮捕に遂に首をくくってしまったのか」
 という自民党議員もいた。

 松岡氏同様に農水利権につよいといわれている鈴木宗男代議士は
「先日、松岡大臣と食事をしたとき素直に話した方がいいんじゃないかといったら、『そうしたいんだが、黙っているしかない。変えるとおかしくなるので言えない。政府の方針も決まっているし、国対からもそういわれている』といっていた」
 と松岡農水大臣の心境を語った。

 ある大臣経験者。
「あれだけの悪と言われた松岡農水大臣が首をくくったというのは元官僚としてのプライドがあったのか。
 官僚は東大法学部ー一種試験合格ー最後は事務次官天下りというコースを歩く。
 松岡農水大臣の場合は鳥取大学農林省ー国会議員といわば傍流。本コースに比べて傍流コースは人集め、金集めに手を汚さざるを得ない。一時期はいいがその内『無理をしたツケ』を払わされるときが来るんだ。自殺する人物は大体こういう人が多い。
 何か空しいよね。   
 しかし、一番悪いのは誰もが悪だと思っていた松岡利勝を農水大臣にした安倍晋三総理だ。
 安倍総理は佐田担当大臣ー本間税調会長の辞任に続いて松岡が辞任すれば政権維持が大変になる。松岡だけは辞めさせまいと『松岡大臣は法に乗っ取ってキチンと応えている』と辞職を許さなかった。憲法改正ばかり言って人間味が感じられない安倍総理参議院選挙に勝っても負けても参議院選挙が終われば即刻辞任して貰いたい」

 参議員選挙自民党現職候補者が怒って言う。
「現職の大臣が首つり自殺した事で選挙は惨敗になるかも。選挙は自分も頑張るが以前よりもっときびしくなった。  
 議員が逮捕されてもそのうち忘れるが、現職の大臣が首をくくったということは絶対忘れない。新井将敬、中島洋二郎、中川一郎など首をくくった人物の名前と事件の背景が直ぐに思い出される。
 大臣の首をくくらせた総理の責任は重すぎる。参議院選挙に勝つためには総理が辞任するか、病気で入院させるなど内閣に大変革があるようなことがないと選挙は危ない」


 松岡農水大臣自殺の翌日、またまた緑資源機構関係者が自殺した。
 山崎進一(76)元森林開発公団理事だ。
 山崎は先に逮捕された高橋宗男(57)緑資源機構理事の大先輩で談合仕切りの大親分であった。
 山崎は5月25日に一連の事件で家宅捜査を受け、28日に事情聴取。自殺した29日にも事情聴取を受けることになっていた。
 その29日の午前4時過ぎ、自宅マンションから飛び降り自殺したのだった。
 山崎の自殺には松岡の自殺とは違う事情があるようだ。
 東京地検特捜部は「特定中山間保全整備事業」にからみ熊本の他、島根県にも家宅捜査を行っている。
 注目すべきは青木幹雄参議院会長の支援者である土建会社に家宅捜査が入っているのだ。
 保全整備事業が熊本と島根だけというのは松岡利勝の息子と景山俊太郎参議院議員の娘が結婚しているという特殊な事情がありそうだ。
 当然、島根の利権は景山俊太郎ということになりそうだが、「景山が青木幹雄の許可無く公共事業に手を出すなんて事はあり得ない」(津島派関係者)
 これには青木幹雄が絡んでいそう・・・。
 山崎は東京地検特捜から島根関連の話を聞かれ「落ちそうだった」から『誰かを庇って自殺したのか』
 死人に口なしである。
 また、緑資源機構関連では谷洋一元農水大臣の息子・公一の名前が挙がっている。谷洋一は兵庫県森林組合組合長もやっており、林野庁利権にはかなり食い込んでいるのだ。
 永田町ではひそひそ話で「谷さんも危ない」 
 そうだ。

 
松岡農水大臣の名誉のために申し上げますが、緑資源機構に関しては捜査当局から松岡大臣や関係者の取り調べを行った事実もないし、行う予定もないという発言があったと聞いています」
 これは普通の友達の発言ではない。何と、安倍総理大臣の言葉だからビックリ。
 地検特捜部に電話をかけて『緑資源機構の問題はどうなっているのかね。今後どうするつもりだ』と安倍総理が捜査当局に聞いたとすれば大変なことだ。
 「よけいなことをするな」という指揮権発動とも取れる発言が総理の口から出ること事態、総理としてはいかがなものか。
 
緑資源機構談合事件は官邸と検察の大戦争になるのか。
 安倍さん もう限界?

取材:辻野匠師
オフィスマツナガ・ブログhttp://officematsunaga.livedoor.biz/archives/50386293.html

参考ブログ  http://zara1.seesaa.net/article/44062465.html