文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

中国政府は、何故、安倍批判をしないのか?

■中国政府と日本政府の間で、東シナ海ガス田や尖閣列島の領有権問題、戦争責任、南京虐殺問題などをめぐって、激しい罵倒合戦が繰り広げられているが、その中で目に付くのが、中国政府が、過激な対中発言を続ける麻生太郎バッシングには即座に反応するものの、対中強硬派であるはずの安倍への批判を意識的に避けていると言う事実だ。しかも、安倍は、昨日も、中国の「日本・ナチスヒットラー発言」に対して、中国政府を名指して厳しく批判しているにもかかわらず、だ。


中国政府が、「ポスト小泉は安倍」と読んでいることは間違いないが、もしそう読んだとすれば当然、安倍バッシングに熱中するはずだが、どうも逆の反応をしている。何故か。


多分、中国政府と日本政府の激しい罵倒合戦は「出来レース」だろう。だからこそ、中国政府は安倍批判を避けているのだ。つまり、小泉後継の「小泉・安倍政権」との間に、話がついているのだ。この謎を解く鍵は、小泉の密書持参の「媚中派・二階の訪中」だろう。


一部の保守派の間では、小泉の対中和解を託された二階の訪中にもかかわらず、中国の日本批判が続いていることから、二階訪中は空振りだったという批判もあるようだが、読みが甘いのではないか。中国政府の日本批判は、日本国民への「偽装工作」である。そういう観点から見れば、中国政府が、なぜ、麻生太郎批判に熱中するのみで、肝心の安倍批判を避ける理由がわかるだろう。


小泉・安倍ルートと中国政府との間には、東シナ海ガス田利権等の中国への「日本売り」の密約が出来ている。中国政府は、親中派で、日中友好をポスト小泉争いの切り札にしようとしいる福田某など相手にしていない。


安倍政権の誕生は、まぎれもなき日中友好政権の誕生になり、対中奴隷外交、対中売国外交へと続くはずである。それが、おそらく、中国政府が安倍批判を避ける理由だろう。


小泉・安倍一派は、政権維持と人気取りのためなら、何でもする。安倍が多用する「国家観」とか「歴史観」とかいう言葉の意味は、政権獲得と政権維持のためなら、「国を売る」こと、「国民を裏切る」ことなど朝飯前、ということだろう。