文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

毎日新聞って、永田議員追求で、すごい入れ込みようだな。

なんか裏事情でもあるのかな。そういえば、毎日の岸井成格記者の「ネタ元は元代議士秘書のフリージャーナリスト…」という官邸発の「ガセネタ・パシリ発言」の方は、どうなったのかな。

社説:永田議員 辞任騒ぎより説明が先だ

 民主党永田寿康衆院議員が「送金」メール問題をめぐって辞意をもらした。民主党は「永田議員は精神的に不安定で、しばらく休養させる」(鳩山由紀夫幹事長)という。

 永田議員は「自分の思い込みがあり、国民や党に迷惑をかけた」とメールが偽物と認めるような発言をする一方で、信ぴょう性には、なおこだわる話もしているという。自ら国会の場に持ち出した問題で真偽の白黒をつけずに、分が悪くなると、一方的に辞意をもらすのは、あまりにも子どもっぽい振る舞いと言わざるを得ない。勉強しないことを親からしかられた子どもが「そんなら家出してやる」と駄々をこねているのに似ている。国会議員としての誇り、自覚はあるのだろうか。

 国会議員なら、辞める前にやらなければならないことがある。メールの検証だ。情報の入手経路、情報源の信用度、内容の裏取りなどを再調査してみて、自ら結果を国会に報告する責任がある。そこでメールが「ガセネタ」だと判明したら、国会の信用を傷つけたこと、武部勤自民党幹事長やその二男の名誉を損なったことをいさぎよく謝罪するのが筋だ。それが普通の大人ならやることである。

 もし、どんなに調べても自分の提起した問題が正しかったら、議員を辞める必要など全くない。堂々と事実に基づく主張を訴え続ければいい。どちらにしろ、国民の前できちんと説明しなければならない。

 議員が国会で質問をする時、とりわけ個人の名誉にかかわる問題をただす時には、事前に念入りに事実関係を詰めるものだ。国会の質問はそういう暗黙の了解の上に成り立っている。これまでの質疑を聞く限り、永田議員がそれを怠っていたのではないかと疑われても仕方あるまい。不確かな情報をそのままぶつけるのでは騒ぎを当て込んだパフォーマンスと変わりない。

 国会で質疑することと、テレビの討論番組で軽いおしゃべりをすることとは、意味合いも重みも違う。こんな分かりきったことまで言及するのは情けない限りだが、劇場型政治に踊らされ、大向こうをうならせる言動ばかり考えている議員がいると聞く。お調子者がキャスターの挑発に乗って無責任な言葉をまき散らす。国会議員はタレントではない。

 追い風だった国会運営を一転逆風に変えた民主党執行部の責任も避けられない。「送金」メールの存在はわずか数人の幹部にしか知らされていなかった。何も知らされていない多くの党員にはアドバイスしようがない。「ひとり芝居」の推移をあぜんとして見守るしかなかった。

 耐震データ偽造事件に関し23日の伊藤公介元国土庁長官に対する政治倫理審査会でも、民主党は新しい追及材料を示せず、尻すぼみに終わった。党執行部はこれを機に、調査力でも追及術でも個人の能力に頼るのではなく、組織の力をフルに使うことをもっと考えてほしい。

毎日新聞 2006年2月24日 0時06分