文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

小泉一派と公明党を排除して自民党を再構築せよ。

遅すぎたとは言え、政局が動き始めた。郵政民営化法案をめぐって衆議院で51名の造反議員が出たことは、歓迎すべき展開と言っていい。おそらく、野田聖子が言うように「小泉政権はそう長くはもつまい。」いずれにしろ、すでに「小泉後」が始まったと言っていい。小泉後の政局が綿貫、亀井、平沼、野田等を中心に回転していくことはほぼ確実になったと僕は見る。一方、この造反劇に躊躇し、乗り遅れた政治家達には政治家としての未来はなくなったと言っていいだろう。そもそも、「次の選挙で公認しない」「選挙区に対立候補を擁立する」という低次元の脅迫に屈するような政治家に政治家の素質はない。この造反劇では、終盤には小泉サイドの要請で公明党が「選挙協力」を武器に暗躍したらしいが、この一事をもってしても小泉内閣は行くところまで行ったと考えられる。今や、「公明・創価なくして小泉内閣なし…」というわけだろう。政権の末期とはこういうものだろう。それにしても難破寸前に追い込まれつつある泥舟・小泉内閣に最後まで忠誠を誓う政治家は誰と誰か。おおいに興味がある。愚直に小泉内閣を支持する…(冷笑)。それはそれで政治家としての可能性を秘めていてるということだからだ。これから、多くの小泉シンパだった若手議員が、続々と反小泉に寝返っていくだろうが、じっくり見物させてもらうことにしよう。ところで、ジャーナリストや御用学者、財界人などの間にも衝撃が走ったようだ。産経新聞には政治部長署名の論評が第一面に掲載されているが、これがなんと、驚くべきことに造反組を、「前回の選挙で郵政民営化を選挙公約に当選した自民党議員が造反するとは、公約違反ではないか…」と厳しく批判する内容だ。たとえば、こんなことまで言っている。

だからといって国民への約束である政権公約をないがしろにしていいということにはならない。このまま造反劇をひきずった状態が続けば、自民党は国民の信頼を失うことになろう。ここはきっぱりとけじめをつけるべきだ。そのうえで、党内で徹底的に議論をして政権公約を決定し、それに所属議員全員が従う「近代政党」に脱皮すべきだ。そうしない限り、自民党に未来はない。(関田信雄)7/6産経新聞

これをどう読むべきなのか。単なる小泉応援団のヤラセ記事にすぎないのか。それとも政治的に公平な政治批評なのか。正直に言って理解に苦しむような内容だ。僕は、逆に、自民党の伝統的なプライドと信義までもあっさりとかなぐり捨てて、政権維持に狂奔する小泉一派と公明・創価を排除しない限り、自民党に未来はない、と思っている。他方、小泉構造改革路線を支持し、竹中大臣を支援する学者や財界関係者も某所に集まって、造反組批判と民主党批判を口々に叫び、気勢を上げたそうである。これまた喜劇である。いずれにしろ、政治家達だけではなく、御用学者やジャーナリストも、政局の行方を測りかねて、右往左往し始めたようだ。人間の正体を見極めるいい機会である。何はともあれ、歓迎すべき政治状況の到来である。51人の蜂起に感謝。




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