文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

津島佑子さんのこと。

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作家の津島佑子さんが、2月に亡くなったらしい。「すばる」を読んで初めて知った。津島さんは、私とは同世代である。太宰治の次女に当たる。津島さんの処女作は、「三田文学」に掲載された『謝肉祭』だった。つまり、津島さんのデビューは、かなり早く学生時代だったような気がする。


私も、文学志望の学生だったので、「津島佑子」という新人作家の活躍を、羨望の眼差しで見ていた。しかし、津島さんは、太宰治の娘であるにもかかわらず、そのことをことさら強調するわけではなく、坦々と小説を書きつづけていたように思う。その後、どういう個人的な事情があったか分からないが、津島佑子という作家は、大きく成長していく。


私も、何回か、津島佑子の小説について、書評や批評を書いたような気がするが、あまりはっきりとは覚えていない。私は「文学的思考」というものを評価し、重視しているが、しかし、津島佑子を含めて、現存する作家たちにはあまり関心がなくなっていった。そこに、いわゆる「文学的思考」が欠如しているように思えたからだ。


津島さんは、ある時期から、外国の文学者たちとの交流に熱心だったようだ。文科省や国際交流センターなどの援助を受けつつ、中国や韓国、台湾、東南アジアの作家たちと、さかんに交流していたようだが、私には、それが、「文学的思考」の実践だとは思えなかった。作家たちの国際交流は、文学的思考の衰退とともに始まったように、私には見える。無論、個人的な交流は別である。


私は、作家たちが、政治家や大学教授、文化人・・・たちのように、「官製国際交流」や「物見遊山的国際交流」にうつつを抜かすことには、賛成ではない。何かが違うような気がする。津島佑子さんの追悼文を書いている作家の星野智幸も、もっぱら、「日印作家キャラバン」というような「国際交流」活動の話を書いている。


もちろん、津島佑子の本質は、そんなところにはないだろう。私は、津島佑子の「文学的思考」の実践の記録を読みたい。津島佑子の文学世界には、もっと深い闇があるはずである。津島佑子さんの本で、私が持っているのは、処女作『謝肉祭』だけである。もう一度、読み直してみたい。




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山崎行太郎の本。
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