文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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佐藤優とマルクス(5)ー宇野経済学における段階論とは何か?マルクス『資本論』とレーニンの『帝国主義論』は、どのような関係にあるのか?

dokuhebiniki2015-08-29



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マルクス資本論』は、資本主義経済を、国家論抜きで、純粋に経済的論理のみで分析している。そこから、マルクスは、「商品」、あるいは「商品交換」を取り出す。資本主義経済は、商品によってなる立っており、商品交換の原理が貫いていると分析する。「労働力商品化」もその一つである。資本主義経済社会は、「労働力の商品化」によって独特の経済システムを形成している。言い換えれば、ここまでは、原理論である。資本主義経済がその論理を貫徹していくと、必然的に恐慌や格差を生み出し、資本主義経済は危機的事態を招く。そこで国家が登場して、資本主義経済は帝国主義的な段階へ舵を切る。資本主義経済は国内の矛盾を国外に転化する。植民地化である。レーニンの『帝国主義論』の段階である。つまり、資本主義経済は、マルクスが分析したような純粋な資本主義経済のまなではありえない。資本主義経済は歴史的に発展・変遷していく。特に資本主義経済に、国家(官僚)が介入することによって、資本主義経済は、重商主義(スペイン、ポルトガル)、自由主義(イギリス)、そして帝国主義(ドイツ)的段階を迎える。この資本主義経済の歴史的変遷を分析するのが、いわゆる宇野経済学の「段階論」である。
(続く)



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