文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

孫崎享とマイケル・グリーン。

マイケル・グリーン」と言えば、おそらく政治にちょっと関心のある人なら、「知らぬ人はいない」だろう。もちろん本職は「日本研究者」であり、とりわけ「日米安保論」の研究者である。日本滞在歴も長く、日本語も達者で、一時は「岩手日報」記者だったこともあり、また椎名素夫議員(岩手県選出)の秘書も勤めていたこともあるらしい。しかしマイケル・グリーンが有名なのは、それだけが理由ではない。つまり、単に有能な日本研究者だから有名なのではない。実は、マイケル・グリーンが有名なのは、いわゆる「ジャパンハンドラー」の一人だからだ。しかも、一連の「小沢事件」を、裏で指揮したのではないかと疑われている重要人物なのだ。ところで、孫崎享は、その著書で「日本研究者」「日米安保論研究者」としてのマイケル・グリーンを頻繁に引用、紹介しているが、その裏の顔、つまり、「ジャパンハンドラー」としてのマイケル・グリーンについては 、僕が読んだ限りでは、まったく言及していない。何故か。知らないのか。むろん、Twitterなどでは、「マイケルグリーンがジャパンハンドラーである」と 、アーミテージやジョゼフ・ナイと並べて言及しているから、孫崎享が「マイケル・グリーンの正体(ジャパンハンドラー)」を知らないわけではないだろう。しかるに、孫崎は、著書では、マイケル・グリーンの著作や論文を、かなり「好意的」に紹介しているだけである。何故なのか。

マイケル・グリーンという2001年から04年まで国家安全保障会議(NSC)の日本・朝鮮担当部長となった日本通がいる。彼は「日米同盟を強化すべし」という論陣をはってきた。だから、多くの人は、彼には「日米同盟を強化すべし」の発想しかないと思っている。しかし、彼は学者としても優秀で、客観的にも情勢を見極められる人物である。(「不愉快な現実」p58)

これは普通の文章であろう。別に何かが変わっておるというわけでもない。しかし、相手は「マイケル・グリーン」である。マイケル・グリーンをこういう普通の文章で、さりげなく引用し、「マイケル・グリーン」も何も知らない読者に紹介するのはおかしいだろう。

(続く)


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