文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

「生活保護」を「ナマホ」と呼び、「生命の尊厳」による死を推奨、そして「福島第一原発」を「第一サティアン」と呼ぶような石原伸晃という二代目政治家の不遜な語り方、鈍感な感性、そしてその怪しい目付きと挙動に、恐怖と不安を感じた。自民党も、いくら落ちぶれたとはいえ、こんな怪しい奴を、総裁選の有力候補にしていて大丈夫なのか。

火曜日の夜、サッカー中継を見た後、たまたまそのままつけっぱなしのテレビ朝日の「報道ステーション」に、自民党総裁選に立候補を表明したばかりの石原伸晃が登場して、インタビューを受けていたが、その雰囲気と話し方、目付き、挙動に、奇妙な違和感を感じたのは、おそらく僕だけではないだろう。何か変だな、と司会者の古舘ややコメンテーターも思っているらしく、石原伸晃への質問の仕方が、何かを警戒しているかのようで、どことなくちぐはぐであった。特に福祉問題を論じ始めた頃、石原伸晃の口から「ナマホ」という言葉飛び出したらしいが、僕は、意味が分からなかったから、よく覚えていない。後でネット情報で、「ナマホ(???)」が「生活保護」のことだと分かり、なるほどと思ったが、同時に「生活保護」のことを「ナマホ」と呼ぶらしい石原伸晃と石原一家、あるいは自民党政治家たちの感性に、一種の恐怖を感じた。もう一つ、どうもピンとこなかったのは、「生命の尊厳協会」の話で、「自分も生命の尊厳協会に入りたい」と言った時である。この「生命の尊厳」という言葉も、あまりにも唐突で、総裁選立候補者のインタビューの中で、真っ先に出てくる言葉にしてはむあまりにも違和感があった。つまり、石原伸晃が「生命の尊厳」という言葉で、何を言わんとしているかが、まったく理解できなかった。これも後で、ネット情報で分かったが、人間は、あまり長生きしてはいけない、つまり植物人間状態で、無理矢理、長生きしているような生き方はよくないから、適当なところで死なしてくれ、あるいは死んでくれ・・・、そうすれば国家も無駄な出費が抑えられるということだったらしい。古舘が、しきりに、それでいくら浮きますか、と尋ねていたが、そのやりとりの意味も、僕は後で分かった。「ナマホ」にしろ「生命の尊厳」にしろ、重大な問題であり、避けて通れない問題だろう。しかし、政治家が、安易に口にすべき問題でも言葉でもなかろう。ところで、無神経な石原伸晃の暴言は、とどまることを知らないようで、13日朝、TBSの番組で、福島第一原発のことを、「サティアン」と呼んだらしい。つまり、東京電力福島第1原発事故で汚染された土壌の保管先に関して、「福島原発第1サティアンしかない」と述べたというのだ。むろん、僕はこの番組を見ていないから伝聞情報である。いずれにしろ、僕は、今は、石原伸晃という政治家は、自民党総裁選の有力候補とはいえ、現役の自民党総裁谷垣某を、「裏切り」と「長老たちの談合」で立候補断念に追い込んで、「平成の明智光秀」と呼ばれ始めているということも含めて、どこかに人間的欠陥があるように思えてならない。「生活保護」を「ナマホ」と呼んだり、「福島第一原発」を「サティアン」と呼ぶような、下劣な品性と愚鈍な感性の持ち主である石原伸晃のような幼稚、愚昧な政治家は、自民党総裁候補であろうとなんであろうと、真っ平御免である。


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