文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

吉本隆明の『転向論』を読み直せ。野田内閣の消費税増税が岡田克也の入閣と同時に本格的に動き出したが、はたしてどうなるものやら。岡田が表に出てうまく行ったためしはない。岡田、前原が、例によってマスコミと連動した作戦としてテレビ出演を繰り返し、マスコミと一体になって国民への洗脳工作に動き出したようだが、多くの国民は、岡田や前原の正体を見破っており、洗脳されるどころか消費税増税には激しい拒否反応を示している。自民党大会でも、消費税増税の旗振り役の経団連会長の米倉某が登壇し挨拶を始めるや、「こんな奴の話は聞きたくな


「ブレない」「不退転の決意」を繰り返して、強力なリーダーシップを自作自演している野田佳彦だが、ネットの世界では、二、三年前のものらしい野田の「増税反対」を居丈高に叫ぶ演説の動画が出回り、そのあまりの「口の軽さ」と「尻の軽さ」が、つまり「変節」「転向」「ブレまくり」の政治家ぶりが暴露され、格好の物笑いの種になっているらしい。それを知ってか知らずにか、野田内閣とマスコミが一体になった「消費税増税」のキャンペーンが始まった。テレビや新聞を通じて日本国民に対する洗脳工作が始まったというわけだろう。「ブレない」「不退転の決意」を繰り返す奴にろくな奴はいない。転向、変節を繰り返し、「不退転の決意」どころか、ブレまくりの人生を繰り返してきたような詐欺師にかぎって、こういう言葉を、立石に水のごとく叫びまくるものである。詩人・思想家の吉本隆明の代表作の一つに『転向論』というものがあるが、吉本隆明がそこで論じているのは、「転向者」批判ではなく、「非転向者」批判である。つまり「転向しなかったこと」「ブレなかったこと」を得意気に自慢する非転向者の心理的、倫理的、あるいは認識論的いかがわしさへの批判である。たとえば、思想を貫き、それ故に逮捕・拷問・獄死した小林多喜二や、転向を拒絶して終戦時まで獄中生活をつづけた宮本顕治・・・などが、戦後、肯定的に評価されたわけだが、吉本隆明は、むしろ彼ら、非転向者の欺瞞性を徹底的に批判し、告発している。逆に、転向せざるを得なかったが、決して主義主張を捨てたわけではない作家・中野重治の苦悩を、吉本隆明は高く評価する。中野重治は、『村の家』という作品で、転向者の心理と論理、そして決意を描いている。人間は、転向せざるを得ない時もある。転向しないで最後まで主義主張を貫くことが、一方的に偉いわけではないというわけである。むしろ、「ブレない」とか「不退転の決意」を軽々しく叫ぶ人間こそいかがわしいのだ。


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