文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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林芙美子研究放浪記(3)

連休を利用して、林芙美子研究の旅の出る。同行者は、最近、林芙美子研究に情熱を注ぐ清水教授、山下准教授、そして大学院生のF君。初日は林芙美子ゆかりの地、尾道因島を回る。因島林芙美子の初恋の相手、岡野軍一の故郷。因島はもちろん初めてである。行きはバスで、瀬戸大橋(尾道大橋?)を渡って行く。因島は思ったより広いので驚く。中通りを散策した後、荒神社の石段をのぼる。日立造船が眼下に見える。 帰りは船で瀬戸の島々を眺めながら、国木田独歩の「思い出の人々」の風景に見とれる。柄谷行人が「日本近代文学の起源」で論じた、いわゆる「風景の発見」の、あの風景である。昨日は二日目、林芙美子研究者の清水英子氏を訪ねる。新尾道から新幹線こだまで小倉へ。夕方、小倉に到着。宿に荷を降ろすと、早速、小倉の町に出る。小倉の街は連休のせいか、どこも満員で、なかなか適当な店がみつからない。歩き回ったあげく、やっといい店が見つかる。出迎えてくれた学生をまじえてビールで乾杯。