薩摩半島の山奥の山荘から一言、二言、言上したきことあり。
桜は満開、鶯がなき、筍が芽吹く山里 で、のんびり我が世の春を謳歌すればよいものを、携帯を片手に、今日も怒り心頭に発しつつ、余計なお世話かもしれないが、今日もまたブログを書くのであった。というわけで、早速、誰も住む人もなき薩摩半島山奥から、「紙つぶて」を覚悟の上で、蟷螂の斧のごとき怒りを爆発させてみる。さて、金子勝という元マルクス主義経済学者で、現在、あまり売れないテレビタレント、時局便乗的なダボンを書き続ける慶應義塾大学経済学部教授がいるが、その金子が、東北大震災に便乗して、こんないい加減なことを、「ツイｯター」で言っている。
…masaru_kaneko 小倉さんがキーワードは「世代交代」だと書いてますが、この津波は人の命とともに日本を壊しました。卒業生に「日本は壊れた。あと日本を蘇らせるのは君たちの世代です」と送り出しました。ようやく枝野長官が原発の検証をすると言明。若い世代のために古い腐った仕組みは取り除かないといけません。 ……
東北大震災、あるいは福島原発事故…などを、即座に浅薄そのものの「世代交代」論に結び付けて、若者達に迎合するあたり、さすが「売れないテレビタレント」だけのことはあるなあ、と妙に感心し、せれにしても、大震災と「世代交代」論とは、よくいうよなあ、と思う。少なくとも、文学の世界で、世代交代論を、文体論や思考様式論なしに、軽々しく「若者」を賛美・擁護するかのように論じる論者を、僕は信用しない。次に、ニューメディア関係記事を、古典的メディアで語り続ける論者の佐々木ナニガシが、こんなことを言っている。これもまったく無責任な情緒論の典型と言うしかない。
…sasakitoshinao 政府の問題ではありません。ボランティア活動含めて私たちの問題なんです。あなたも当事者。RT @DJkyabe2: マジで国はなにやってんだよ？！RT @sasakitoshinao 孤立避難所、物資も燃料も医療もまだまったく行き届いていない。http://t.co/gHn6BzR
……
これは典型的な集団的無責任論である。換言すれば一種の「国民一億総懺悔論」である。最初、佐々木がした「 孤立避難所、物資も燃料も医療もまだまったく行き届いていない。」という書き込みに対し、「マジで国はなにやってんだよ？」と政府批判を展開した読者に、佐々木が教え諭したものだ。「政府の問題ではありません。ボランティア活動含めて私たちの問題なんです。あなたも当事者。」と。熱血教師、キンパチ先生顔負けの青臭い議論で、それこそ噴飯ものというしかない。こういう幼稚な、学園ドラマ的な議論がまかり通るところに現代日本の思想的堕落があると言わなければならない。
（続く）
