文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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「与党過半数割れなら自民分裂」…と、亀井静香が不気味な予言…。

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安倍は、相変わらずノー天気な人気取りパフォーマンスに忙しいようだが、「自民大敗」を予告した平沼赳夫に続いて、国民新党亀井静香も、「与党過半数割れなら自民分裂」…と、不気味な政界再編を予言したらしい。自民党議員が浮き足立ち、疑心暗鬼になることは必至だろう。安倍政権が直面している難問は、消えた年金問題や松岡農相謀殺事件だけではなく、米国のブッシュ・ライス政権の「日本はずしの北東アジア外交の転換」(米、中、朝、韓の四カ国協議)、あるいは「朝鮮総連ビル偽装転売事件」、米国下院外交委員会における「従軍慰安婦決議案の採決」、「コムスン折口事件」…等等、いかにも政権末期らしく、不気味な不祥事が連発している。仲には安倍官邸筋が積極的に仕掛けた「政治謀略」もあるだろうが、よほどの大事件や政治陰謀でも仕掛けない限り、もはや安倍に、この流れを押し返すことは出来まい。一部には、安倍人気が微増と伝えるところもあるが、焼け石に水だろう。中でも安倍政権の命取りになるのはやはり日米関係だろう。おそらく、ブッシュ、ライス、ヒル等米国政府は、米国への露骨な面従腹背を繰り返す傲岸不遜な安倍政権を完全に見捨てて、切り捨てる作戦に転換したようだ。安倍官邸お抱えの御用ジャーナリストの青山某などは、安倍が訪米の折、ブッシュやライスに「拉致問題優先」を強く要求したことを、日本の総理として安倍は初めて{米国に強く出た」と得意げに披露しているようだが、これは、ブッシュやライスがどういう思想心情の持ち主で、今、何を考えているかを無視した暴論以外の何物でもない。彼等は、「善悪の彼岸」で、存在論的に思考しているのだ。彼らの独断先行を批判することは必要だが、彼らの神経を逆なでしつつ、気楽に批判したり反論したりすることは危険極まりない行為なのだ。僕は、「反米保守」であるが故に、逆に米国政府や米国国民を畏怖せよ、と言っておく。国際政治社会を、真実や正義が動かしているわけではない。国際政治を動かしているのは「力」である。このニーチェ的な「力の哲学」が結果として正義や真実を作るのだ。その逆ではない。真実や正義に頼るのは、常に敗者と弱者である。安倍も安倍応援団の保守系文化人も、この単純な真理がわかっていない。ブッシュやライスが、安倍の身のほど知らずの軽挙妄動に嫌悪感を持ち、やがて怒りを爆発させ、斬捨て、排除へと向かうのは当然だろう。日米関係の機微が読めない安倍や安倍系保守文化人に日米関係の懸案の処理をまかせておくことは、親米保守派以上に、危険である。