文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

ヘーゲルとマルクス、あるいは「行方不明少年」発見のニュースについて考える。


👈応援クリックよろしくお願いします!

「想定内の思考」と「想定外の思考」。何故、警察も捜索隊も、そして自衛隊も、6日間も発見できなかったのか。私は、警察などを批判するつもりはまったくないが、我々自身を含めて、多くの日本人が、最近、囚われている「思考習慣」については、いくつかの疑問を感じる。


たとえば、警察や自衛隊は、過去の成功体験に固執しているように思われる。そこに限界と陥穽がある。つまり、過去のデータをマニュアル化した体系的思考や理論的思考の限界と陥穽である。科学的思考ではなく科学主義的思考の限界と陥穽と言ってもいい。私は、そういう思考を「イデオロギー的思考」と呼ぶ。


「行方不明少年」は、警察や自衛隊の捜索範囲外から発見された。後で考えれば、当然、誰もが考え付くような場所から発見されたわけだが、それが難しいのだ。「想定内」とか「想定外」とか、簡単に言うが、「想定外」とは、「まだ誰もが考えたことがない」ということである。


これは、何を意味するだろうか?警察や自衛隊、そして我々が 、囚われている思考の壁である。我々は、「想定内の思考」を、科学的だと錯覚している。それは過去には当てはまるかもしれないが、未来には、必ずしも当てはまらない。未来には、「何が起こるかわからない 」(夏目漱石)という当たり前のことを忘れているのである。


一言でいえば、「ヘーゲル的思考」、あるいは「近代主義的思考」の限界と陥穽である。私見によれば 、ヘーゲルないしはヘーゲル的思考は、過去の歴史的事実やデータの体系化、理論化したものである。それがヘーゲルの歴史哲学である。ヘーゲルにおける弁証法的観念論である。


ヘーゲル的思考とは「想定内の思考」と言い換えても、大きく間違ってはいない。マルクスの「ヘーゲル批判」はそこにある。マルクスの思考は、「なにが起きるか分からない」という「想定外の思考」から成り立っている。マルクス的思考は、しばしばマルクス主義的思考と混同される。むろんマルクス的思考は、マルクス主義的思考とは異なる。


マルクス主義的思考とは 、マルクス的思考を体系化、理論化したものである。マルクス主義的思考は 、マルクスとは無縁ではないがないが、直接的には関係ない。言い換えれば、マルクス主義的思考は現実よりも理論を展開を優先する思考であって、それは唯物論ではなく、一種の観念論である。


哲学者=柄谷行人は、『世界史の構造』で、この二つの思考法を、「事前の思考」と「事後の思考」と呼んで区別している。むろん、マルクスの思考は「事前の思考」である。


私は、「行方不明少年」発見のニュースを聞きながら、我々が陥っている観念論的思考、つまりイデオロギー的思考について考えた。
(続く)






👈応援クリックよろしくお願いします!



TPP


TPPと貧困と格差。 「月刊日本」が「TPP(=環太平洋経済連携協定)批判」の特集号を


出版=発売しました。「TPP批判」の決定版です。書店やAmazonなどで絶賛発売中です。小生も、短文ですが、寄稿しています。






Amazonでお求めの場合はコチラ。
⬇⬇⬇
amazon.co.jp



楽天ブックスは、コチラ。
⬇⬇⬇
rakuten


6/16 安倍政権打倒、参院選勝利のための決起集会!(主催=「小沢一郎議員を支援する会」。代表=伊東章弁護士)

http://minshushugi.net/activity/index.cgi


第二次安倍政権が発足して以来、日本は有史以来、未曾有の危機に瀕しています。

国の基本である憲法と、日本型の民主主義が破壊されることによって、政界、財界、スポーツ界に至るまで、見苦しいばかりのモラルの劣化が進行しています。

美しい日本どころか、醜悪極まる日本になっています。

それもこれも、すべて第二次安倍政権による軍事国家建設のための弱肉強食政治の結果です。

私達としては、一刻も早く、この危険な安倍政権を打倒するために、次の参院選では、なんとしても勝利しなくてはなりません。


<小異を捨てて、大同に>

今回の参院選、32の改選一人区の内20選挙区で野党統一候補者を擁立することが決定しています(今後増える方向)。

このように野党が一つになり、候補者を擁立して与党に対決する選挙戦が展開されたことはありません。

小沢一郎議員を支援する会も最大限の力を振り絞って「安倍政権打倒、参院選勝利に向けて」頑張るつもりです。

この集会の成功を勝ち取り、参加者全員の力で安倍政権打倒を勝ち取りましょう。

当日の参加よろしくお願いします。


               記

日  時  平成28年6月16日(木)午後6時〜9時

場  所  連合会館204号室
       東京都千代田区神田駿河台3−2−11
       03−3253−1771

出席予定者  生活の党代表   小沢 一郎  衆議院議員
          同           山本 太郎  参議院議員
          参院選候補予定  青木  愛   前衆議院議員
          弁護士        辻    惠   元衆議院議員
          哲学者        山崎 行太郎
          政治学者       白井  聡
          評論家        小沢 遼子
         (他多数を予定)

参加費  1,000円
       予約不要

アクセス  東京メトロ 千代田線(新御茶ノ水駅)B3出口(徒歩0分)
               丸の内線(淡路町駅)B3出口まで徒歩5分
        都営地下鉄 新宿線小川町駅)B3出口まで徒歩3分
        JR 総武線御茶ノ水駅)聖橋出口(徒歩5分)



http://minshushugi.net/activity/index.cgi




👈応援クリックよろしくお願いします! (続きは、「イデオロギーから存在論へ」「文学や哲学を知らずして政治や経済、軍事をかたるなかれ」がモットーの『思想家・山崎行太郎のすべて』が分かる!!!メルマガ『週刊・山崎行太郎』(月500円)でお読みください。登録はコチラから→http://www.mag2.com/m/0001151310.html
右下のブックマーク(+B)、TwitterFacebook(シェア)もよろしくお願いします。