文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

石原新党は、何故、破産したのか? 「政界大激震」と、派手に騒がれた石原新党騒動だったが、早くも破産情報が流れ始めた。こうなると、 石原新党が立ち上がったとしても、政界に与えるインパクトはゼロだろう。何故、石原新党ブームは、立ち上がる前に消滅することになったのか。自分のことしか考えない「唯我独尊」、自分の家族やバカ息子のことしか考えない「マイホーム主義」・・・という石原慎太郎自身のキャラに問題があることは言うまでもないが、僕は、結党の理念として、「国柄」という言葉を聞いた時、あるいは「日本の礎(いしずえ」と


石原新党騒動が起きると同時に、僕はこれは無理だろう、たとえ新党が立ち上がったとしても、政界にも何のインパクトも与えないだろうと思った。石原慎太郎は、すで「中川派」を相続して、それを維持できなかった時点で政治家としては終わっているのである。石原慎太郎という人は、遠くから見ていると素晴らしい才能あふれる人物に見えるが、すぐ近くで見ると、そうではないと言われているが、僕は、中川派相続の一件を見て、石原慎太郎は政治家としては「無能」だと思った。小沢一郎と違うのはそこである。小沢一郎については、多くの批判やバッシングが繰り返されてきたが、常に多数の子分や仲間を集め、そのリーダーとして活動してきた。孤立無援になったことはない。不思議な現象である。ところが、石原慎太郎の場合、まったく逆である。「石原慎太郎待望論」は、昔からある。「石原新党待望論」も、日本が政治的危機を迎えると必ずといっていいほど湧き起る。しかし、一度も実現したためしがない。オバケと石原新党は出たためしがないのである。今回も、「日刊ゲンダイ」に次のような記事が出ている。こういう記事が出る時点で、もうダメだろう。

石原新党 早くも消滅
【政治・経済】 Share162012年1月31日 掲載(「日刊ゲンダイ」)




<伸晃 党内から総スカン>
石原新党2 件と橋下新党で政界再編」なんて騒がれているが、本当にマンガチックだ。確かに慎太郎の元秘書で都副知事だった浜渦某氏が橋下新党のスタッフと仲がよくて、裏でガチャガチャやっているのは事実だが、大事なことがスッポリ抜けている。石原新党2 件が影も形もないことだ。ある政治ジャーナリストが言う。
朝日新聞がドーンと1面トップで報じたから結構、大規模な話と思われていますが、実態は全然違います。石原慎太郎平沼赳夫亀井静香が合意したといっても、平沼は亀井を排除しようとしている。かといって、たちあがれ日本から平沼についていく人もいない。スポンサーもない。有望候補者もいない。石原は自分で汗をかかない。ないないづくしです。これでどうやって、新党が立ち上がるんですか」
 しかも決定的なことが起きた。石原新党2 件をめぐって、長男の石原伸晃自民党内で総スカンなのだ。関係者が言う。

<動き取れず 親バカ慎太郎>

石原新党に関して、平沼さんが自民、民主から70〜80人集めると発言したり、伸晃の後見人を気取る森元首相が“石原新党2 件と橋下新党が組めば、自民党からも民主党からも雪崩を打って行く”なんてテレビで発言したものだから、自民党の執行部や中枢は大激怒なのです。『石原新党自民党を分裂させるものなら断じて許せない』と。そこで気まずくなっているのが幹事長の石原伸晃なのです」
 子分なし能力ナシの伸晃の狙いは、オヤジに新党を立ち上げてもらい、立場を有利にすること。つまり、「自民党石原新党2 件」の構想にもっていき、その上に君臨しようということだ。前出の関係者が続ける。
「伸晃幹事長はポスト谷垣レースの先頭に立つために、オヤジと組んで策動しているのでしょう。しかし、そんな思惑がミエミエだけに、“アイツは何なんだ”となっているのです。いやしくも自民党幹事長。次の選挙を仕切る立場にいて、候補者も200人以上決めている。その幹事長が新党づくりと私利私略で動いている。おかしいですよ。自民党幹部は次々と“伸晃は幹事長を辞任しろ”と口にしていますよ」
 慎太郎の究極の夢は、伸晃を自民党総裁、そして総理にすること。ところが、肝心の自民党からハジき出されそうなので、親子は大あわてだ。それで「息子が大事、新党は三の次」の親バカ慎太郎も慎重になってしまい、今や石原新党2 件は陽炎(かげろう)か幻と同じになってきた。マスコミの世界の“夢物語”で終わろうとしているのが現状だ。 .

日刊ゲンダイ」に「慎太郎の究極の夢は、伸晃を自民党総裁、そして総理にすること」と書かれるところに石原慎太郎の限界がある。実は、このことは、先日の記事で僕も書いていたと思う。僕だけではなく、「日刊ゲンダイ」にまで、こんなことを書かれるとすれば、「当たらずとも遠からず」ということだろう。早速、石原慎太郎ならぬ、息子の自民党幹事長の石原伸晃が、これはまずいというわけで、大慌てで「石原新党批判」を始めたらしい。まつたくよく出来た親子である。この親にしてこの子あり。

石原知事ら新党構想、息子の石原幹事長が不快感
読売新聞 1月31日(火)13時56分配信


 自民党の石原幹事長は31日の記者会見で、父の石原慎太郎東京都知事たちあがれ日本の平沼代表らによる新党結成の動きについて、「人の財布に手を突っ込んでお金を取ると言っているのと同じだ」と述べ、不快感を示した。

 新党構想については、平沼氏が「自民党民主党の一部にも働きかけ、70人から80人を糾合することが目標」と発言している。 .最終更新:1月31日(火)13時56分

何故、石原伸晃幹事長が、「石原新党」批判をせざるを得なかったのか。言うまでもなく、石原新党騒動が、自民党内に波乱を巻き起こしているからである。自党の現役幹事長が新党騒動に一枚噛んでいるらしい・・・というわけで、石原伸晃批判が湧き起っているのに危機感を感じたからだろう。こんなことを繰り返していれば、親子とも終わりだろう。



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