文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

小沢一郎は辞任する必要はない。東京地検特捜部の怪しい「国策捜査」の度に、嵌められた政治家が代表辞任したり議員辞職するという悪例を断ち切るべきだ。それが日本の民主主義の第一歩だ。

週末から週明けにかけて、マスコミ各社の支持率調査が続々と発表されるらしいが、予想通り、それを根拠に小沢一郎氏の民主党の代表辞任を画策する動きが、小泉・竹中一派と通じているらしい前原誠司一派を中心に、民主党内外で始まったようだが、それこそ東京地検特捜部や、裏の仕掛け人たち(麻生・小泉・飯島・ナベツネ・森…?)の狙っていたところであり、言うなれば彼らの思う壺である。あれだけ怪しいリーク情報を、新聞、テレビを使って、連日連夜、大量に垂れ流されたら、どんな政治家だってアウトだろう。小沢一郎氏は、支持率等に関係なく、絶対に代表を辞職するべきではない。小沢氏まで辞職ということになると、「敵」は、これで目的達成というわけで祝杯を挙げるだけであって、要するに東京地検特捜部の捜査対象になるだけで、起訴か不起訴、あるいは裁判での有罪・無罪には関係なく、即、辞職しなければならないという悪癖が、さらに蔓延することになろう。言い換えれば、日本の政治は、東京地検特捜部によって支配され、管理されるということになり、言わば「警察国家」そのものということになり、民主主義も何もあったものではない、ということになる。ところが、東京地検特捜部が、裏に隠れた闇の勢力と結託して開始した国策捜査とやらで逮捕した「政治家たち」のほとんどは、無罪か、あるいは有罪宣告をうけたとしても、よく検証していけば明らかに冤罪なのであって、つまり、東京地検特捜部の捜査自体が、いい加減なものなのだが、しかし、あくまでも「敵」の狙いは「小沢潰し」「小沢降ろし」にあるのだとすれば、ここは歯を食いしばってでも小沢一郎氏は、辞職するべきではない、ということになる。それが日本の民主主義を護る第一歩となるだろう。ところで、東京地検特捜部は、当初の予定が狂ったのか、大慌てで、応援部隊の検事を多数、要請しているらしいが、それこそまさしく、東京地検特捜部のこれまでの資料の調査や分析がいい加減なものであり、それ故に、これから応援部隊とともに資料等の調査、分析を始める、ということを暴露しているようなものではないか。驚くなかれ、これから本格的な捜査資料の調査、分析が始まるのである。東京地検特捜部の腕利きの検事たちは、徹底的に資料を読み、緻密に分析した上で犯罪事実を掴み、明確な起訴理由を視野に、犯人の逮捕へ向かうというが、それは真っ赤な嘘である。「まず、逮捕ありき」なのであって、逮捕の理由や根拠などどうにでもなるのである。その証拠、あるいは実例はいくらでもある。たとえば、「やまりん」事件という、わずか400万円か500万円かの贈収賄容疑で逮捕・起訴された鈴木宗男氏は、逮捕理由について、こう言っている。

皆さんは、私が何で訴えられ、裁判しているか分かりますか。ムネオハウス、あるいは辻元清美議員が言った「疑惑の総合デパート」も、聞いたことがあるでしょう。アフリカ人のムルアカ秘書のパスポート偽造疑惑もあった。しかし、私が逮捕・起訴されたのは、マスコミが大きく取り上げた問題ではなかった。全く別の容疑を被せられてしまったのです。(中略)私の調べを担当した現在東京高検刑事部長の谷川恒太氏は、机上に週刊誌を積んで、「鈴木宗男、210の疑惑」の記事を示しながら、「この疑惑はどうでしょう」と聞いてくる。検察には自分で調査する能力はないから、そんな程度なんです。だから、世論を誘導しようとするのだと思います。私は、谷川検事に「最初から『鈴木ありき』で捕まえたのか」と聞いた。そうしたら、検事は「はい、権力を背景にしてやってますから」と平然と言われましたよ。(シンポジウム「司法の正義は死んだのか」「月刊日本」2008/1)

われわれ一般国民は、新聞やテレビを通してしか「鈴木宗男事件」の細部を知ることはできないが、新聞やテレビが伝える「鈴木宗男事件」は、検察のリーク情報や情報操作により、逮捕前後に検察内部で展開されている取調べの現実とはかけ離れている。これについて、元東京地検特捜部検事の田中森一氏は、こう言っている。

「何としても鈴木さんを逮捕しなければならない」というのが、検察の狙いだったと思います。500万程度の金額で事件化するようなことは通常むありません。それでもやったのは、「まず鈴木逮捕ありき」という結論があった、後の理由はこじつけですよ。(中略)一度結論を出したら、検察は後戻りしない。それが特捜の実態です。(シンポジウム「司法の正義は死んだのか」「月刊日本」2008/1)

これらの発言から分かることは、「東京地検特捜部」、あるいは「検察」や「検事」に対するわれわれの素朴な「国民の味方」「正義の味方」というイメージと認識を、もう一度点検しなおし、もしそのイメージと認識が誤っているとすれば、改めるべきだということだろう。要するに、東京地検特捜部が試みる捜査や逮捕は、きをめて政治的であり、党派的なものなのである。そもそも、何故、西松建設からの献金リストに登場する「森喜朗」という清和会のボスには、捜査が及ばないのか。そこから、今回の東京地検特捜部の手を借りた「国策捜査」の仕掛け人たちが、どういう人間たちであるかが想像できるだろう。この騒動で、「かんぽの宿疑惑」や「郵政民営化見直し」に関する報道が、ピタリと止んだのは、何故か。何故、あれほど激昂して麻生内閣批判を繰り返していた小泉純一郎元首相は、突然、「麻生降ろし」の旗を降ろして、急におとなしくなったのか。何故、つい先日までテレビに出まくっていた竹中平蔵が、ここへ来て、突然、テレビから消えたのか。何故、麻生太郎首相は、一泊もせず、共同記者会見も歓迎晩餐会もない、とんぼ返りの「オバマ・麻生会談」に、わざわざアメリカくんだりまで呼び出されたのか。麻生とオバマは、別れ際に、何を、ヒソヒソと話し合ったのか。東京地検特捜部と結託して国策捜査に励んでいるのは、アメリカciaと、ciaに直結した清和会(森・町村派)だ、というまことしやかな噂が流れているが、はたして何処まで真実だろうか。亡国の元小泉首相秘書官氏は、今、何処で、何をしているのか。






(於・千代田区「グランドアーク半蔵門」。シンポジウム「司法の正義は死んだのか」「月刊日本」2008/1より。)


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