文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

植草氏は謀殺の危機に晒されている

植草教授痴漢疑惑事件は、社会的な反響の大きさや、あるいは植草事件はデッチアゲではないかという、いわゆる官邸サイドが仕掛けた政治的な謀略ではないか、という謀略陰謀論の高まりの中で、会社への家宅捜索やパソコン押収など、事件はますます不可解な様相を呈してきているが、植草教授の社会復帰に一役買った名古屋商科大学が大学院客員教授の職を、とうとう免職処分にしたらしい。


別に僕としては、免職処分そのものには何の感想もないが、ここまで事件が肥大化し、政治問題化すれば、大学当局としてももうこれ以上、政府やマスコミの動向を無視してまでもかばいつづけることも無理だろうから、ある意味では当然の処分と考えていい。というより、教授免職などという問題は些細な問題に過ぎない。問題はもっと別のところにあると言っていい。


問題は警察やマスコミやネット言論等の動きである。ちなみに警察は植草氏の会社への家宅捜査をやり、パソコンなどを押収したらしい。なんのために家宅捜査をかけ、パソコンまでも押収しなければならないのか、まったく不可解だが、この警察の動き自体に、きなくさいものを感じる。やはり、予想通りに、植草教授は、大きな政治的な力によって、ハメられたのではないか。


植草事件は冤罪謀略だと主張する某サイト(「神州の泉」http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2006/09/post_cef9.html)が心配するように、次は植草教授の生命そのものが狙われるのではないか、と思われる。「植草教授が痴漢事件を苦に自殺???」なんてニュースが流れる日が来たら…。おそらく間違いなくそれは自殺ではなく謀殺=他殺だろう。そういう結末へと向かうシナリオが着々と実行されつつあるように思われるのだが…。僕の妄想だろうか。



ところで、理論的な「植草擁護論」を書き続ける「神州の泉」http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2006/09/post_cef9.htmlのコメント欄が、警察・マスコミ報道の「植草痴漢説」に躍らされ、洗脳されたと思われるネット・ウヨたちによって「炎上」中のようだ。それにしても経済学にも植草教授にもなんの関心もなさそうな連中が、なぜ、植草擁護ブログに殺到して、スパム・メールや大量の嫌がらせの書き込み等で、ブログを閉鎖に追い込まなければならないのか。


ネット・ウヨたちにとって、「植草擁護ブログ」攻撃は自発的な行為なのか。それとも誰かにそそのかされ、誰かの指示でやっているのか。またまた、悪名高いネット工作部隊「チーム施行」(笑)が動いているのか。


いずれにしろ、不可解な話だ。「植草事件は謀略、デッチアゲの可能性がある」と議論し、それを論証することがそんなに危険なのか。危険だとすれば、具体的に言えば、何か危険なのか。植草氏が告発しようとしていた、いわゆる「りそな銀行」の倒産=国有化をめぐって官邸の小泉・竹中一派とアメリカ資本が結託して実行したと思われる「インサイダー取引疑惑」騒動か。


りそな銀行インサイダー疑惑」の全謀はいずれ明らかになるだろう。しかしその時では遅すぎるだろう。であるからして、わがブログに、植草氏のレポートを土台にして「神州の泉」氏が告発しようとしている「りそな銀行国有化問題」の記事をまるごと引用(下に…)しようと思う。


なぜ、このブログが危険であるか、そしてミエミエの「植草擁護ブログつぶし」を、ネット・ウヨを総動員してまでも、しなければならないか、さらにそれを指示している黒幕が誰であるかが、わかるだろう。むろん、僕は、「神州の泉」氏の論に全面的に賛成である。ネット・ウヨの諸君、なにか、文句、ある?(笑)


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神州の泉」から…。
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2006/09/post_5052.html

2006年9月24日 (日)

http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2006/09/post_5052.html
植草一秀氏は今、謀殺の危機に晒されている


 これは冗談でも何でもなく、私は植草一秀氏の生存が脅かされている可
能性を真剣に憂慮している。それをブログに書く私を、あざ笑う者はいるだ
ろうが、ことはそのような些細な問題ではない。植草一秀氏が生命の危険
に最も晒されているのが今であると感じているのだ。その理由をざっと述
べる。

 前回の手鏡事件は確実に冤罪である。植草氏と小泉政権が以前から
政策展望において根底から対立していたことは事実である。植草氏は国
益毀損型の小泉経済施政を舌鋒鋭く批判し続けていた。手鏡事件以後も、
植草氏は身の潔白と共に小泉施政、特に「りそな銀行騒動」に絡むインサ
イダー取引の疑惑を、株価の動きや金の動きから、経済学者として指摘
していた。宮崎学氏主催の「直言」での一連のリポートも、彼の訴えたい
ことが、りそな銀行関係に収斂していることが見えてくる。

 これが官邸サイド、特に竹中平蔵や小泉総理、その取り巻き連中の決
定的な危機感を招き、植草氏は手鏡破廉恥男の汚名を着せられた上に、
今回の痴漢逮捕劇を演出されてしまったのである。

 背景には官邸サイドが絡む国策捜査が働いたと私は確信している。そ
の理由を私なりに述べ、今後のブログで展開していくつもりであるが、本記
事では至急言わねばならないことがある。謀略で植草氏を拘束し、無実の
植草氏に性犯罪の汚名を着せ、世間に対する彼の言論表現を封じるにし
ても、今回の痴漢逮捕劇には謀略側の焦りが感じられるのだ。植草氏を
憎む連中側の、何かしらの緊急性が感じ取れるのだ。

 今日から二日後の26日に、国会召集が行われて竹中平蔵の辞任発表
が出るまで、謀略サイドは植草氏に、絶対に言って欲しくない、あるいは書
いて欲しくない理由があったのかもしれない。それが何であるのかわから
ないが、もしかしたら、そのことは植草氏を突然襲った不幸の中の僥倖で
あったのかもしれない。なぜなら、謀略側の緊急性がどのような理由であ
ったにせよ、それによって今の所は植草氏の「謀殺」が回避されているよ
うな気がしているからである。しかし、植草氏の身はけっして安全ではな
いと思っている。

 今回の植草氏の痴漢逮捕はあまりにも唐突であり、それを仕掛けた側
の焦りが感じ取れると共に、二度と植草氏に政権批判をしてもらいたくな
いという熾烈な意志が見えてくる。この記事を見ている皆様方にも是非真
剣に考えてもらいたい。

 もしも、もしもである。植草氏が行っていた政権批判の中に、小泉政権
絡みの重大な経済事犯が存在していたとしたらどうであろうか。しかもそ
れが国家的な規模の経済犯罪だとしたらどうであろうか。植草氏のリポ
ートで最も重大なポイントは、小泉政権の失策というレベルにはないかも
しれない。それは、りそな銀行に絡む、金融危機不安の演出による株価
暴落と、新自由主義経済政策の根幹的精神である小泉お得意の「自己
責任論」を放棄してまでも政府資金でりそな銀行を救った、その一連の動
きの中にあるのかもしれない。

 世間は表面的にはこう受け止めた。小さな政府論をうんざりするほど絶
叫していた小泉や竹中は、りそなに関してだけは自己責任論を回避して
金融システムの安定化を最優先とし、ケインズ経済的な政府救済を臆面
もなく行った。それを眺めていた経済通たちも、おい何だいこりゃ、まった
く変節もいいところだなと思ったに違いない。

 しかし、りそなの真の問題はそんなところにはなく、実はこれら一連の騒
動の中で、その動きの本質を植草氏が一番言いたかったことは『政府犯
罪』の実態だったのだろう。彼が指摘するように、政府が金融不安を恣意
的に煽ることによって、株価を一気に下落させ、それが底値であることを
「知っている」何者かが、底値買いを行い、竹中がりそなの救済に政府資
金を供与して、株価が再び上昇した転じた頃合を見計らって売り抜け、ま
たはその後の株価上昇を睨んで保持し、膨大な儲けを手にした、あるい
はこれから手にする可能性があるのだ。ここで外資が動いていたと植草
氏は指摘する。

 つまり、植草氏は、小泉政権は政策上の失敗で日本経済を破綻寸前ま
で導いたが、その副産物として二つの出来事が日本に生じたと言ってい
る。一つは、本来は生起しなかったはずの失業、倒産、自殺の地獄を招
来したことと、もう一つは外国資本が日本の優良資産を理想的な安値で
買い叩くことができたことの二つを上げている。文脈に気をつけて欲しい。
私には行間に込められた植草氏の本音が見える。外資の政府への介入
を、「小泉施政の副産物」だと植草氏は言葉や表現に最大の注意を払っ
て書いているが、彼が本当に言いたかったことは実はこうである。小泉政
権は、国会議員と、外資系ファンド(アメリカ金融資本)と、竹中に協力し
た一部民間人を含む政権協力者たちのトライアングルが構成されていた。
これら共謀者どもが起した巨大なインサイダー取引があったということで
ある。

 植草氏はそれを調べるために当時の関係者から事情聴取を行う必要を
説いている。小泉は基本的にはアメリカに都合のよい売国方針を貫いて
きたが、それだけではなく戦後最大の疑獄事件と言われるロッキード
獄事件を上回る、アメリカが絡んだ国家的経済事件を起こしていた可能
性があるのだ。そして植草氏は株や金の動きからその本質を正確に把握
したのである。

 従って、この疑惑が当たっていたとするなら、植草氏がすでに謀殺され
ていてもなんら不思議ではないのである。ところが前述したように、売国
謀略サイドには今それを実行できない理由があるのである。それが竹中
辞任の直前だというタイミングに関わることだと私は感じている。官邸サ
イドと警察が共謀したら、個人を抹殺することなどいとも簡単にできるだ
ろう。しかし、痴漢逮捕という事象を経ないで植草氏を殺めた場合、その
死の不自然さが世間の注目を引く。しかし、逮捕拘留という過程を経た
場合は、「絶望感に打ちひしがれて」といういかにもな自殺理由が出来
上がるわけである。だからこそ、今の植草氏の身は危険な状況に入っ
てきたと私は感じているのである。

 とにかく、私が今、最も憂慮しているのは、現在を含む今後の植草氏の
身の安全についてである。植草氏のリポート『失われた5年ー小泉政権
負の総決算』を熟読してもらいたい。このようなことが言える者は完全に
身を捨てて、自身の命を捨てる覚悟をしなければ絶対に書けないことな
のである。植草一秀氏はその優しい風貌に似合わず、幕末から明治動
乱期以来の国士そのものである。不惜身命の極地の覚悟でこの言論活
動を行っているのだ。小泉や竹中のような屑、奸人たちが跋扈する今、
植草氏のような立派な人物を日本から抹殺してもいいのかと一国民とし
て真剣に思う。

 私が植草氏の命を案じていることが杞憂に終わるならば、それは幸せ
なことである。私が嘲笑されればそれで済むからである。しかし、謀略サ
イドの植草封じの意志が強靭であることがわかった今、植草氏は拘留中
にも自殺などの偽装によって謀殺死に追い込まれる可能性がある。それ
を防ぎたい一心でこの記事を発信する。

 皆さんには、竹中平蔵辞任のあとの植草氏の安否動向を気遣って欲し
い。彼の命が今、最も危ない状況にあるのは、マスコミがこぞって彼を性
犯罪者に仕立て上げていることだ。この状況は彼が絶望して自殺を選ん
だと当局が最も説明しやすい状況なのだ。

 何度でも言う。植草一秀氏は現代の武士道精神を最大限に実践してい
る救国のもののふである。こういう人物を生かすことこそ、国家再生の礎
(いしづえ)となる。よく考えて欲しい、彼が官邸の眼の敵になる重大な理
由があることを・・・。

 我々日本人は、いつまでも米国の膝下に甘んじていては駄目なのだ。
今のままでは大切な国富が消尽されるばかりか、植草氏のような有意の
国士までこの日本から居なくなる。こんな亡国状況をいつまで続ける気な
のだ。眼を覚ませ、日本人よ。